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東宝「フランケンシュタイン」梅田 [観劇感想(その他)]

東宝「フランケンシュタイン」
2017年2月3日(金)18時 梅田芸術劇場 2階5列センター

2月がとっても忙して、詳しく書けませんでした。
書かないと記憶が薄れるのに。で、今頃。(宙組も見れてない!)
結局、最初に(観劇後すぐ)書いていた分だけでもアップしときます。

***

歌が上手い!と私が思う方々が、オールダブルキャストで。
音月桂さん、濱田めぐみさんは好き。
中々面白そう~と思って、チケットを取りました。

主要キャスト全員、歌と芝居が上手くないと成立しない構成。
ちょっとしつこい場面もあったけど、面白かったわ!!

201702フランケンシュタイン.png
「フランケンシュタイン」
音楽  イ・ソンジュン  脚本/歌詞  ワン・ヨンボム
潤色/演出  板垣恭一   訳詞  森 雪之丞
音楽監督  島 健     振付  森川次朗 / 黒田育世
主催 梅田芸術劇場   製作 東宝/ホリプロ


とにかく、歌だ。歌が一番重要な感じがしたミュージカル。
そして演技力。全員ひとり二役するから(しかも違う全然違う役)
歌えて芝居のできる役者が必要。せっかくレベル高い役者なら二役?
誰?こんなの考えたの。
なんて高度で美味しい経費節約!・・・などと思ってしまいました(笑)
経費云々は邪推ですが、衣装・セットはそれなりだったので、良かったです。



<表の世界>
ビクター・フランケンシュタイン(中川晃教)
ワガママな坊ちゃん。ママが死んだのは病気のせいではないか。
そのくらい乗り越えろよ!なにこじらせてるのさ~って思いました。。
優しい姉さんが居るのに、甘えまくってさらに強烈なマザコンと
中二病をこじらせた様な・・これは友達いないわ。と納得でした。
親友になってくれたアンリ、本当に人格者だ。このビクターの設定だけで
そう思える。ビクターはかなり人格的に問題がある。本作品では
最初(子供のころ)から最後(幕が下りるラストシーン)まで変わらん。
この孤独なラストは自業自得というか、当然の帰結というか。
この後どう変わるのか、まだ変わらないのか。(変わると思うけど)。
主人公がこれって、共感できないわ~という作品です。

中川さんは、歌えて芝居出来て(この嫌な問題人格の)永遠の少年を
大変巧妙に演じておられた。たぶん演出家の意図通り。
ただ、私には共感できない人物像だった・・というだけです。
歌はよかったよ~!さっすがでした。


親友アンリ・デュプレ(小西遼生)
心が広いというか寛容というか。いい人だ。あのビクターの友人になって
理解してあげかばってあげ、挙句に代わりに殺され、それ以上にひどい目にあわされ
裏切られ捨てられ、死ぬよりつらい目にあわされて・・・それでもビクターを殺さない。
本当に彼は根が善良なんだ。ビクターを出会わなければ、良い人と出会っていれば。
惜しい人物でした。・・と思わせるほど、良い人として描かれていた。
歌も良かったし、お芝居も良かったです。
私的には、アンリ=フランケンシュタインが、主人公だ。唯一通し役だし。
感情移入して、泣けた。


婚約者ジュリア(音月桂)
良いとこのお嬢様で、ビクターの幼馴染。なにも分からない幼いころはともかく、
大人になっても(いえ途中の母が亡くなるころからの狂気を見てて)
なんでビクターが好きなの?って思ってしまいました。彼女も心が広いですね。
幼いころからのスリ込みかもしれませんが、パーティでの非社交的で大人げない態度、
友人へのあの仕打ち、興味のあること(研究)だけしか覚えてない引きこもり君。
つまり、自分のことも全然気にかけてくれないような男。なぜ彼を愛し続けたかが謎。
結局、結婚しているし。「私がそばにいてあげなきゃ」というタイプだったのか。
韓国ミュージカルのわりに、韓国人女性ではないからか、健気なタイプでした。
韓国女性は気が強くてわがままで(ミュージカルの中での描き方です)共感できない
ヒロインが多いと思うですが、舞台がヨーロッパだからかジェーンとエレンは健気で
献身的な思いやりのある女性として描かれてました。だが、なぜあんなビクターが
好きなのかが全然分からなかった・・・。

音月さん、白いドレスもお似合いです。もともとカワイイタイプなので、似合う。
ただ本領発揮は、カトリーヌですね。


姉エレン(濱田めぐみ)
名家のお嬢様だろうに、両親を亡くし、どうしようもない弟を持ったために大変な目に
あってしまいました。ご自身や優しい常識ある女性だったのですが、そこを弟に
寄生されてしまい人生食いつぶされた。さっさと結婚して家を出ればよかったのにね。
この人の人生ってなんだったんだろう?弟のための人生? 脚本、適当すぎる・・
と思った。
濱田さんはさすがに、まったく違う二役を完璧に演じ(歌い)分けている。素晴らしい。
そして濱田さんの本領もエヴァだ。


執事ルンゲ(鈴木壮麻)
名家の執事なのに、旦那様がなくなり中二病をこじらせたぼっちゃまが当主になって
しなくていい苦労を大量にした人。こんな主人にお仕えするのも大変、文字通り命がけ。
ルンゲ氏、実はエレン様に・・?と感じた場面もあり。まあお二人ともビクター第一の
人生だったので、同志のような共感はあったでしょう。
久々に見た鈴木さん、やはり実力派。


ジュリアの父ステファン(相島一之)
父なら娘を目覚めさせるべき! まあビクターも甥だけど、娘の幸せを考えようよ。
甥だからっていろいろとフォローしてあげていたけど、ビクター本人は全く
分かってないうえ、知っても感謝しないだろう人格。責任感がありすぎた?
娘ともどもビクターの犠牲になってしまいました・・。
ビクターの周りの人って、アンリを筆頭に、エレン、ジュリア、ステファンと
優しく責任感があるせいで、彼の所為で不幸な結末。


<裏の世界・闘技場>
怪物(小西遼生)
よみがえったアンリ、記憶が無いアンリ。でも心根はアンリ。
だから優しい。善良。復讐もかなり優しくてビクターのためにやってるような。
無関係な子どもは殺せない。子どもどころか、誰も殺してないんじゃ・・?
カトリーヌすら恨んでないと思う。どんな姿になっても、記憶を失っても
もともとの人格って出てくるんだ・・・と思ったのでした。
やっぱり主人公はアンリ=フランケンシュタインだよなあ。
歌も芝居も、とっても良かったです!!!


下女カトリーヌ(音月桂)
心弱い普通の女。底辺に生きていて、そこから逃げたい。
心を通わせた怪物と束の間の幸せを味合うけれど、でも「地獄から逃げたい」という
思いを利用されて、彼を裏切り、悲惨な結末へ落とされてしまった。
このあたりの必死さと、心の動き。とてもよくわかりました。彼女は憎めない。
人間の弱さに付け込まれただけ・・と思えるから、怪物アンリも彼女を憎まなかった
のではないか。と思えた。
音月さんの歌声と芝居は、カトリーヌで堪能。宝塚時代から歌声は絶品で、私は
大好きだった。そして芝居も。見かけが少年ぽいからそういう役が多かったけど
実は大変芝居が深くて上手かったと思う。女優としてガンガン本領発揮してほしい。


女主人エヴァ(濱田めぐみ)
なんてイキイキとした業突く張りの地獄の女主人。人の心を持たないエゴイスト
お金大好き、人情なんて何それ状態。自分が楽しけりゃいい!という方。
或る意味、ビクターと同じかもしれない。その突き抜けた陽気な狂気を、濱田さんが
見事に歌い上げていた。素晴らしい・・あの慈愛に満ちたエレンの歌と正反対だよ。
この作品で、やりたい役は?と言われたら、即答でエヴァですね。


その夫ジャック(柿沢勇人)
享楽的。妻以上に何も考えてない素晴らしく能天気な方。
本来はビクター役者の二役だけど、私が見た日はスペシャルでWキャストが
夫々演じるという回だった。だから私はビクターとジャックは別人で見た。
あまり大した意味のある役ではなかったような・・意外性という点ではOK
ですが、役的に、アンリ=怪物やエレン&エヴァ、ジェーン&カトリーヌという
正反対の二役的な意味は一番少なかったような気がしました。


守銭奴フェルナンド(相島一之)
狡猾な親父だったけど、それ以上にエヴァが人でなしだったので、なんとも。
あの温厚な人格者の叔父様と狡猾な守銭奴という対比は面白かった。


道化師イゴール(鈴木壮麻)
にぎやかし?台詞ないし。こちらもビクター同様あまり二役の意味はないのか?
いやビクターと常に一緒にいる執事、ジャックにまとわりついている道化師、と
言う意味で、二役の意味があるような気がしないでもない。


こんな感じ。結構長時間で、最後の方はソロ合戦で物語が進んだので、ちょっと疲れた。
もう少し台詞やら掛け合い歌やら場面のメリハリ入れてほしいなあ~と思いました。

韓国ミュージカルらしいけど、あまり韓国色が無くてよかったです。
(韓国製だと知らずに行ったんですが。韓国色はあまり好みじゃないので、
最初から知ってたら行かなかった可能性が高い。でもこれは行って良かったレベル!)

そうだ!無知で感情的で先導されやすい大衆の存在が描かれていた。
これは驚き怖かった。一番恐ろしい存在で、彼らが「怪物」に見えた。
責任も取らず、激高した感情のままに(事情も知らず感じたまま)動く大衆。
彼らが一番多くの悲劇をもたらした。破壊の怪物。そんな感じでした。

***

やっぱりすぐに書かないと忘れてしまいますね・・。
宙組も見に行けなかったし、2月は忙しかった。
といって3月が暇なわけではない。だって年度末だもの(涙)


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通りすがり

感想拝見しました。
アンリは本当に善良で優しい人物ですよね。
でも、怪物は、ルンゲを結果的に殺し、闘技場に火をつけて(おそらく全員を)焼き殺し、ステファンを殺し、エレンを民衆に殺させて、ジュリアも殺してます。
by 通りすがり (2017-03-11 22:10) 

えりあ

そうでした。すっかり忘れてました!
ステファンとジュリアは殺してましたね!これは許されないです。
これはビクターへの恨みから殺してます。巻き添えですよね。
やっぱり「怪物」になってますね。

ただエレンを殺したのは民衆なのでこれは怪物の所為とは・・
闘技場の人々は自業自得というか・・と思っていたので
彼は殺してはいけない人を殺してないと思ってました。
でもステファンとジュリアはだめだ。
ご指摘ありがとうございました。



by えりあ (2017-03-12 12:06) 

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