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OSK「HIDEWAY」初日 [観劇感想(OSK)]

OSK「HIDEWAY」
2017年7月13日(木)13時 初日 三宮シアター・エートー 


荻田先生の新作ショー!もう期待が高くて待ち遠しかった。期待通り。
ああやっぱり荻田先生大好きだ。この世界観は「男役」が居る歌劇の世界が
一番表現できるのだと思うのです。どうか荻田先生、OSKでまた新作を!

三宮に行ったのは何年振りか。あまりにひっそりとたたずむ小さな劇場なので
暑いのに無駄な動きをしてしまった・・到着は、開演5分前。
なんとしても早く見たくて無理していったんだけど、間に合ってよかった。

中は涼しい。幕が開くと、一気に荻田ワールド。
冒頭の雰囲気は荻田作品の香りが色濃く・・だが!荻田作品で初めて手拍子したり
笑ったりしたわ!!!というほどの内容。荻田先生からしたら、すごい実験作?
と思うような雰囲気でした。
セットも衣装もそれほど変わらないのに、少しの照明と衣装の着脱、それだけで
ころころと空気が変わる場面転換は見事。いくつもの場面「閉ざされた空間」で
ストーリーが進んでいく。ショーだけど連なるショートストーリーの集合体。
そこは荻田先生得意の手法。
城月さんの美声とアダルトな雰囲気は、荻田先生大好きでしょ~?(笑)
それに歌唱力抜群で超美声の翼さん、そして格段に歌が向上していた華月さん!
この3人が歌いまくり、麗羅さんが踊りまくる。この4人に、道案内風の栞さん。
下級生3人、壱矢さん、穂香さん、雅さんは動く舞台セット(雰囲気要員)、
という感じでした。
この8人という人数であの狭い小さな空間で、見事な演出でした。
ストーリー性が高くて、場面場面の物語が深読みができる。こういう作品大好き!

「これは選抜メンバーだな」と思わせる力量の歌いまくる3人の歌唱力。
5人のダンス力と雰囲気構成力。すごかった。これはCDもDVDも欲しいわ。


201707ハイダウェイ.jpg

ネタバレあります。ショーだけど荻田作品だからね。
HIDEAWAY〜ハイダウェイ〜

【作・演出】荻田浩一
【音楽】福井小百合・岩崎廉・松本俊行・飯田緑子・奥村健介・宗田良一
【振付】伊賀裕子・原田薫
【歌唱指導】天羽珠紀
【美術】堀 容子

閉ざされた空間で繰り広げられるソング・サイクル・ショータイム

・・・という煽り文句が劇団HPのトップに入っていた。
確かに、「ソング・サイクル」だった。舞台があまりに狭いので、激しく踊れない。
レビューカフェより少し広い程度。客席が使えないから、カフェより閉塞感がある。
このため、場面転換もストーリー進行もすべて歌。
様々な表情を持つ歌で語り進んでいく。
だから歌が歌えなかったら終わる公演。声の色と歌の表情で物語を紡ぐ。
閉鎖された空間が、逆に空想を引き立てる。語られない物語、見えない背景(装置)。
役者の演技力と表現力もかなりのレベルが求められると思う。
舞台装置や衣装、ダンスでの表現が封じられるから。それだけに深い。
深く作られている。だから深読みができる演技力が必要なんだわ。台詞も歌で語るし。

大変私好みである。さすが荻田先生!
今回、荻田先生は劇団員を厳選して、この公演を作り上げたのだろうなと思った。
私が劇団で一番歌が好きな城月さんと翼さんの魅力全開。

城月れいさんの歌の自由自在度。まるで矢代さんみたい。・・荻田先生のミューズ?
強くて繊細で、影がある大人の女で。自由自在の感情を乗せた歌が歌える方、
今回それは城月さん。宛書と思える役もあってぴったり。
薔薇夫人の場面は圧巻で、こういうお芝居が見てみたいわ。
この公演、城月さんの魅力全開でした。一番好きな娘役さんです!

そして翼和希さん。毎日のようにipodで歌を聴いている方。声が良い。声質が良いうえ
歌い方に緩急があって、感情が載るから、凄く好き。いつまでも聴いていたい声。
最近はかっこよくなって(もともと美人だけど)もう見ててドキドキする男役さん。
今回もバラの場面などは独壇場。列車の場面も楽しかった!

主演の華月奏さん。
格段に歌が上手くなっていて、本当にびっくり。この前のレビューカフェから
良くなったわ~と思っていたけれど、凄い上達ぶり。こんなに歌える人だったのね。
お芝居は上手いと思ってましたが、歌も大変によくなって。。
今回はトリプル主演(宝塚風に言えば、トリデンテっていうんでしょうかね?)の
ような感じの構成でしたが、城月さん翼さんという強いタイプの間に、中間色の
華月さんが入って、ほっとするようなそんな役割で、城月さんと翼さんで張り詰めた
空間に、「やすらぎ」のような空気を醸せるお方。
挨拶もしっかりされていて、安心できますね。

麗羅リコさん。歌が苦手そうで、ダンスの表現力にくらべて歌が・・だったのに、
今回歌にも色がついていて。上の3名とは比べられないけど、「この公演で歌える」ほど
歌声に表情が出てきたのが嬉しかった。ダンスが凄いし大人っぽい色気があるし、
これから期待ができるわ!

栞さなさんは、以前華月さんが得意としたような役どころ。進行役である傍観者。
一皮むけたような雰囲気で、的確に役割を果たしていたように感じました。

残念だったのが壱矢ゆうさん。この方は歌えるのに、ソロ歌が無かった・・。超残念だ。
今回は雰囲気づくり役として、しっかり舞台の土台作りに活躍されていたと思う。

穂香めぐみさんも可愛くて歌える・・と思っていたけど、まだ歌に色が無い感じかな。
城月さんの歌に漂う情感の素晴らしさを、この機会に身につけて欲しいです。

雅晴日さんは、正直あまり歌も聴いたことが無くて、芝居も見たことなくて。
でも今回は的確に動いて、「空間」の雰囲気作りをしていた。カンはいいのかなと思う。


忘れないようにプログラムから。(今回プログラムまでカッコいい!)

ホテルから駅へ
荻田ワールド全開!の幕開き。この空間でもやはり荻田先生のポリシーは完璧。
トレンチコート旅行鞄。あ、傘が無かった。(ピンクパラソルではない)
この場面の城月さんの衣装がとても好き。華月さんも翼さんもかっこよくて、
こういうお芝居が見てみたいなあと思いました。

真夏のタンゴ
ここはほぼ唯一の本格ダンス場面。絶対に次タンゴくる!と思っていた通りで、
私の中では大うけ。荻田先生、気が合います。

HIDEWAY
でも次がびっくり。荻田作品で手拍子した記憶がなくて。
周りが手拍子を始めたけど、いいのかどうか、しばしためらってしまった。
荻田作品は、上演中に拍手すら入れにくい(場面が切れないから)のですが
今回はかなり拍手が入れやすかった。手拍子までなんて驚愕した。
荻田先生の実験作なのでしょうか!?(荻田先生がこんな小さな劇場で演出って
ところで、既に実験みたいに思ったけどね。)とここで思いました。

ラテンラバー
麗羅さんと下級生ズ。楽しくてよろしい、でもびっくり。

列車の中
なぜか停車した列車の中に閉じ込められた二人の乗客(と車掌、売り子。)
お互いを疑心暗鬼で探り合う二人。それがとってもコミカル。
華月さんも翼さんも演技力あるなあ~と思った場面。
二人の妄想が、壱矢さんと雅さんによって後ろで実演されるのが楽しすぎる。
ちゃんと落ちもあって、ほっこりした場面。

船と水妖
一転して、城月さんが「水妖」になって出てくる。髪型から妖気が漂う。
そして美声。まるでセイレーン。あの声を聴くために死ぬ人がでるよ・・と思える声。
ここも歌が重なり、シリアスな物語が進むのだけど、城月さんの声が素晴らしい。
まさに精霊。妖怪。4つのブロックを積み上げるだけのセットなのに、船の中が
見えるように場面転換していく技は見事。

ボードヴィル~クラブ
城月&麗羅がパンツスタイルで出てくる。二人とも背が高くてかっこいいから
男役よりすらりと見える。城月さん最強!なんだけど、もう素?というくらい
イメージ通り。宛書と思いましたわ(笑)。

牢獄
牢獄の場面。あら?あまり覚えてないわ。なぜかしら。次が強烈だったからだ。

パリの楽屋
城月さんと麗羅さん、二人の女優がせめぎあう。右往左往する下級生ズ。
そりゃこの二人のバトルは怖いよね(笑)
というところへ、大女優という名の、お二人が赤いドレスで登場。
マニッシュな女優を蹴散らす。
しかし、女装の男役より、パンツスタイルの娘役の方が男らしくて強そう(笑)
華月さんはここでも赤いドレスで、妙に可愛らしい雰囲気がある。
翼さんの方は化粧が凛々しいので、おかま感が漂う。ドレスで歌う女声の歌も絶品。
荻田先生は、男役に女装をさせたがるが、今回は翼さんかと思ったら、華月さんも。
栞さんは可愛いから、女装はないだろうとは思っていた・・が少々残念。


庭園
城月夫人の枯れた庭に、侍女の穂香さん。一瞬で物語が見える二人。
穂香さんの芝居が良くて、ストーリー性がさらに高まったと思う。
翼さんのバラの妖怪(精霊だっけ)。ほとんどドラキュラ。流れる血の表現が。
夫人との間のあの雰囲気。いわくありげで物語性の大変高い。
それが歌で展開される。あの二人の絶品の歌で。一番印象に残ってる場面。
こういうお芝居が見たい!!!
荻田先生、翼さんと城月さんで吸血鬼物を創って欲しいです~~~


画廊
華月さんが画廊の客、彼を翻弄する絵の精霊?が麗羅さん。
額縁をもって踊るダンスが見事。さすが麗羅さん。
二人の間で、絵が語られる。その絵は背景の照明にも表れない。
言葉と歌だけで語られる絵の物語。でも絵がみえるんだよ~凄いよ~!
華月さんの凄さを感じた場面。とても清々しいの。


再びホテルにて
再び冒頭に戻る。荻田先生らしい。絶対こう来ると思った!!
(あ~好み!私どれだけ荻田作品が好きなんだろう・・荻田先生の
オリジナルレビューやオリジナルミュージカルが見たい。男役ありで!)
最初の場面に戻る。ホテルマンの栞さんと、ベルボーイな壱矢&雅、
メイドの穂香さんが雰囲気を盛り上げる。訳有りの城月夫人、
夫人を見る翼氏の目がなんだか語ってそうで(もう一回見ないと!)
こんな狭い空間で、8人しか出てないのに、目が足りないって何なの?




ということで、初日初見はこのくらいです。
中村一徳先生がご観劇だったようで、終演後お見掛けしました。
中村先生もまた演出して欲しいわ~宝塚でも中村B先生のショーは好きなの。
デビュー作から好きなの。
荻田先生もだけど、OSKでぜひ作品を!(デビュー作はバウで見てない。残念だ)

深読みができる作品は大好きなので、再度見に行きます。



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hanihani

すでにポスターがイケてる!公演が短すぎて、場所も色々なので
どこでいつなにをやっているのか、追いかけきれなくて見逃してばっかりです。

城月さんが素敵で嬉しい!
by hanihani (2017-07-15 08:04) 

えりあ

ポスターも良いですよね!プログラムも同じテイストでセンスが良かった。もちろん内容も!!
公演短すぎ・・これも東京でやって欲しいわ~
東京になら小さい劇場ありそうだし、これで終了は勿体ない。

城月さんが凄くかっこいいんです!強くて凛々しくて、でも女性らしいんです!他では見ないタイプの娘役、魅力全開だった♪

私がんばってOSK情報追いかけてます(笑)。
劇団公式HPもわかりにくいもんね~いつも劇場で次のチラシ貰って初めてわかるって。もっと発信力高めて欲しいですね>劇団。
by えりあ (2017-07-15 09:49) 

ミカ

シアター エートー 迷いましたか(笑)
路地裏にあるので確かに分かりにくいですよね
私は地元ですが(三宮)念のため 場所の確認をしておきました(^w^)
分かってしまえば駅から3分ぐらいなので便利な場所だなーと思いました。
内容は盛りだくさんでなかなか贅沢な公演でしたよね♫
華月さん 翼さんの 娘役が けっこうお似合いで驚きました。
そしてお二人とも歌がとってもうまくて (≧▽≦) 
またいつか シアターエートーで ハイダウェイ2 あったらいいなって思ってます
(地元なので神戸でやったくれたらうれしいです♫)

by ミカ (2017-07-18 10:57) 

えりあ

下見がいりましたね。。。あの暑い中、一周してしまいましたもの。1度いけば、あとは本当に3分。近かったです。
ただいつもは家からかなり近い劇場ばかりなので、今回は久々に遠い劇場でした(^^;)
内容は贅沢。あの空間でのあの内容、役者どころか箱まで宛書。
シアターエートーでハイダウェイ2、それが一番良いです♪♪♪
遠くても行きますよ!
by えりあ (2017-07-18 21:46) 

こんばんは

素晴らしい舞台を見ることができて、幸せだと思いました。

大女優対決の場面。
演出とは思うのですが、笑顔の量の差で
大大女優が華月さん。大女優が翼さんかなと見てました(笑
華月さんの笑顔は本当に優しい笑顔でした。
お歌もぴったりの優しい曲で、しみじみ心に染み入る歌声でした。
ショーでああいう優しい曲は珍しいのでは?
あの小さな劇場ならではの選曲と思いました。
私だけのために歌ってくれているように感じました。

ハイダウエイ2実現してほしいですね。



by こんばんは (2017-07-19 21:52) 

えりあ

荻田作品は、その時、その場所、その役者に対する宛書なので、幻の名作ですね!再演ではなくハイダウェイ2ですね、希望。

大女優、華月さんの方が余裕がありました。翼さんは青の方が良かったかな(赤がチャンピオンで青が挑戦者でしたっけ?笑)
華月さんのほうが表情が優しいのに、華奢かと思いきや意外に腕と肩に筋肉がしっかりついていて「男役だ~」と驚きました。
華月さんも翼さんも女装の時の歌は、女性の声でとても素敵でした。あの会場だからこそのしみいる歌だったと思います。早くCD惜しい(脳内で再生したい)。初めて帰りに予約してしまったくらいです~

by えりあ (2017-07-20 22:46) 

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