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宝塚雪組「琥珀色の雨にぬれて/D”ramatic S!」梅田 [観劇感想(宝塚)]

宝塚雪組「琥珀色の雨に濡れて/ D”ramatic S!」
2017年8月27日(日)12時 梅田芸術劇場 


望海さんのお披露目公演に行ってきました。
望海さんの歌声は良く響くし、聞いていたくなる良い声!
とても良かった。さすが!初々しい純真な青年ではないけど、
真面目一筋で生きていた良いところの紳士という感じが出てました。
真彩さんも初めてしっかり声を聴いたような気がしますが、
お芝居の声がとても素敵でした。
これからが期待できる雪組の船出やわ~と私は思いました。
船出のわりには素晴らしい安定感でしたし。。

ショーの方は結構変えてあったのかな?退団カラーは全くなく
新生という雰囲気に満ちてました。中村B先生もさすがです。
どちらも楽しめました。


201708雪琥珀.jpg



ミュージカル・ロマン
『琥珀色の雨にぬれて』
作/柴田 侑宏 演出/正塚 晴彦


懐かしの「琥珀色の雨にぬれて」です。この作品は昔花組で見たなあ・・
新人公演では未涼さんがルイ役だったのよね~なんて思い出しつつ、
望海さんは出てたのかしら?とか思った。真彩さんは出てないね。
クロードは春野さんだった~(匠さんが休演した公演を見た記憶)懐かしい。
先日の宙組でも感じたのだけど、今回も途中までなんだか花組を見てる気分だった。
この演目そのものが「花組」のイメージなんだと気づいた。。。

そして。この2002年版がとても強烈に記憶に残っていたのか(予習はしてないのに)見ているときに、エヴァとパトロンが若いわ~伯爵はもっとエロいと思ってたけどなあ~などという感想が浮かんだ。
私の深層では、矢代さんと夏美さんのカップルだったのね!(台詞もそのくらいの年齢を設定してるみたいだし)、伯爵は矢吹さんだったのね。全然覚えてなかったのに、夏美さんが合いそうな役~とか矢代さんが歌いそうな歌~などと思い浮かんだのです。刷り込みというか、私の記憶力凄い(笑)

ということで、星組版は見てないので、2002年の花組大劇場版(&新人公演)が記憶の根底にあります。(という客は多いと思うけど、)それをベースに読んでいただければ幸いです。



クロード・ドゥ・ベルナール公爵(望海 風斗)
真面目に生きてきた貴族のお坊ちゃま。戦争に行ったり人生経験も積んでるけど、自分の世界をはみ出すことは無く、真面目に(自分では意識せず)所属する世界の中で生きてきた。幼馴染の親友と事業を起こすことを決め、その妹と婚約。人生バラ色!というところで、違う世界の女シャロンと出会う。一目ぼれですね。そこから急転直下。
一時はすべてを捨てて破滅するかと思ったけれど、シャロンが賢い女だったためにそれは免れ、自分の世界に戻れた。でもラストシーンを見ると、とうとうこの三角関係?も終わったかな・・と思える。シャロンの決意で。
この作品、2002年に見たときからそうだけど、「男視点の夢とロマンだね」という話。ある意味「男のロマン、男の夢」に満ちている。同じ裕福な世界に生まれ育った可愛らしい妻と、自分の知らない刺激的な世界で生きる魔力のような魅力に満ちた美女と、どちらも自分を熱愛してくれている(この段階で夢みたいだ)。どちらも選べない(→選べよ!と現代の女なら思う)。正直、妻は妻として、自分の世界で社会的にも妻の役割を果たし、堅実な生活のため温かい家庭を守って欲しい。愛人には自分の知らない世界を巡りロマンチックな幻想のような日々を送る。・・・なんて上手くいくわけないよね~どちらにもバレているのに、どちらにも真摯になろうとして、どっちつかず。シャロンに彼が求める「妻」は無理なのはわかっているようだし(再会したあとね)、きっぱり決断できないところが、なんとも優柔不断に感じてしまう主人公です。
が!ここで女に恨まれる男だと宝塚歌劇の主役としてはやっていけない。そこを「かっこいい悲恋の主人公」に仕上げるのが、男役トップスターの力量だと思うのだわ。今回の望海さんは、まるで姉のソフィーの気分で「クロードは優しいから、妻も傷つけたくないし、愛人を心から愛しているの。不器用だからとても苦しんでいるのよ、可哀想に」と思わなければならない。私も冷静に考えたら「さっさと離婚すべきよ!」「そんな男とは別れて仕事を頑張って有名になろうよ」と助言しそうなところを、「クロードは誠実。妻と愛人を両方適当にごまかせないのね」なんて見えてしまいましたもの。大成功ですね。
あんなに切なく歌われたら、そりゃ同情してしまいます・・・



シャロン・カザティ( 真彩 希帆)
魔性の女シャロン。フランソワーズより年上、クロードと同じくらい?という年齢高めの大人の女性。マヌカンという仕事を生み出し、一躍脚光を浴びる新時代を生きる職業婦人。もちろん当時の職業婦人はたいていが花街出身というのは洋の東西を問わずというところかな。だから彼女の周りをいろんな男が取り巻く。クロードもその一人・・だったが、彼女の知らない世界の男で(この階級の男は客に多いだろうけど、彼女をそういう女扱いしない貴族階級の男は初めてだったのでしょう)恋に落ちてしまいました。軽くあしらうつもりがどっぷり嵌り、それを悟られないように感情を出さないように過ごし・・でも、恋心は止められない。そして結局、彼は彼女のもとを去る。そこであきらめられたらよかったけれど、あきらめきれずに偶然の再会。妻帯者となっていたけれど、また恋に火がつき・・・でも結局のところ彼は決断ができない「優しい」男だった。だから彼女から、決断してあげた。優しく頭の良すぎる女は幸せになれないという典型のような女性、として描かれている。
私の中では、シャロンは大鳥れいさんのイメージそのものだった。華やかに女王として無邪気にわがままに振る舞いつつ、全部が計算。どこか陰があり憂いを感じる大人の女。
真彩さんのお芝居は『桜華に舞え』の会津のお姫様くらいしか記憶になく、さらにお写真見る「ゴージャスな大人の女」という雰囲気でもなさそうだったのですが・・・台詞の声が完璧に大鳥シャロン。驚いた~!オペラグラスを使わなければ、完璧シャロン。素晴らしい声の演技力だと思いました。(お顔は、どちらかというと、ふづき美世さんを思い出す)。歌も良かったし、これから期待大~。


ルイ・バランタン(彩凪 翔)
新時代を生きるジゴロの青年。シャロンを愛していたけど、自分と似すぎていたので、破局したような雰囲気。語られなかった場面は、二人が似すぎていて、一緒にいることに耐えられなくなったのではないかと思わせる。ルイの最後を示す場面もあり、彼の人生も語られている。
彩凪ルイは大変美しく、ナンバーワン・ジゴロというのに納得。カッコいい・・・。しかしながら、シャロンに対する屈折した思いと、シャロンと同類だからこそクロードに惹かれたところに、陰影がもう少しあればさらに良かったと思うの。一度しか見てないから見落とした可能性が高いけど。彩凪ルイはちょっと素直で明るく感じたから。
ルイはとても複雑な心理状態を経るから。シニカルなジゴロから、真剣に女を愛し、それは自己愛に近いことを思い知らされて破局、改めて自分を見直して再出発する、という成長。もし機会があればもう一度そこを見てみたいですね。


フランソワーズ・ドゥ・プレール( 星南 のぞみ)
クロードの幼馴染の良いところのお嬢さんで、おそらくは初恋のクロードと婚約し、一波乱あって結婚し、大事に家庭を作ってきたであろう女性。クロードがその気なら、彼女には隠して上手いことで来たと思う。この時代だし、「そのくらい男の甲斐性、妻はお前だから大丈夫。安心してどんと構えてろ」とか兄に言われそう。でも夫が隠す気が全くないので、困ったことに、全部知ってしまいました。そのため、彼女もしなくてよい苦労をすることに。一途に夫を愛して、彼の眼を覚まさせようとしましたが、そういう問題じゃなかったのかもしれない、と気づいたのがラストシーン。兄は夫に、「いつか(妻のところに)帰ってやれ」と言っていたけど、たぶんフランソワーズは望まない。彼女も一つ賢くなり、強くなったと思うから。
という女性で、たぶん私のイメージは遠野あすかさんだったんだとわかった。あともっと小さくて可愛いというイメージは、桜一花さんから。フランソワーズもかなり頭が良くて、どんどん悟っていき、悩んで葛藤して強くなっていく・・・んだけど、星風さんからはあまり感じられなかった。ずっと子供のままというか。泣いて伏せていれば、夫が帰ってくると信じているような。この星風フランソワーズなら、クロードが帰ってきても、可愛く文句いっぱい言って迎えてあげそう。新しいフランソワ―ズ像なのかも。
星風さんは、以前『私立探偵ケイレブ・ハント』を見たとき、棒読み演技はそういうキャラなのかと理解していたが、そうではなかったのか・・と思ってしまいました。クロードは頭の良いイイ女二人に挟まれて・・と思っていたのですが、可愛いけどキーキー言ってるだけの煩い女に見えてはいけない、幼く見えてもいかんと思うのだが・・。新しいフランソワーズ像なら、ありかな。主要4人の中では歌がいまひとつでしたし、ちょっと棒風味のせりふ回しも、私には少々違和感がありました。可愛いんだけど!


ミッシェル・ドゥ・プレール伯爵(真那 春人
クロードの幼馴染の親友。婚約者の兄、共同経営者。この時代の男で、クロードの良さも優柔不断なところも分かって付き合っているような気がする。ちょっとソフィーと似てる。だから、「妹とは離婚、共同経営も解消」と告げるのは本気でも当然なのですが、彼は「・・となるところだけど、お前だから」ということで、赦してあげてしまうのですね。クロードなりの誠実を感じているから。傍から見たら不誠実の限りなのですが、クロードをよく知るゆえに、本当に自分の気持ちに正直に、他人に真正面から向かおうとして、行き詰ってしまったのを感じたと思うの。共同事業にしたってこの調子で、ミッシェルがかなりフォローしているんだろうあな~と伺えてしまう。ミッシェルの方が大人ですよね。とっても包容力のあるイイ男でした!
真那さん、カッコいい~お芝居が細かくて深くて大好きな役者さんです。今回もソフィーとミッシェルのおかげで、クロードの誠実さが見えました。


ジョルジュ・ドゥ・ボーモン伯爵(奏乃 はると)
シャロンのパトロン・・だと思ってましたが、パトロンはパトロンでも、愛人に対するパパではなく、商品(マヌカン)と投資家という関係なのですね。「エロくない!」というのが新鮮。ずっと真面目に仕事しているし、商品価値としてのシャロンはとてもとても大事にしているけれど、シャロンそのものは女として愛する対象ではなさそう。伯爵にも自分の階級の、名門出身の良き妻良き母という感じの奥様がいそう。危ないことはしない(ビジネスでもプライベートでも)、真面目で有能な銀行家という雰囲気がとても素敵なおじ様でした。
ボーモン伯爵とデザイナーのポワレ氏(透真かずき)は、どちらもシャロンを「大事な商品」としてみていて、とてもビジネスマンでしたわ。あれじゃシャロンが寂しいだろうなあ~と思うほど。だからクロードとの恋が(シャロン側からは)とっても素直に受け取れた。
伯爵&ポワレ氏、良い仕事してますね!この後もシャロン&マヌカン→ファッション事業で、さらに大儲けされ、シャロンは事業の象徴として商品として、さらに大事にされたことでしょう・・・(シャロンの心はおいといて)。


ソフィー(早花 まこ)
クロードの姉。公爵家のお姫様、どこか他の良家に嫁いでらっしゃるのかしら?クロードとミシェルは同年齢、ソフィーはそれより結構年上に見えました。長姉なのかもしれないなあ。家の重みや貴族の役割などをしっかり理解している落ち着いた大人の女性。クロードが危なっかしく見えるみたいで、とても心配していた様子が見られた。なんとなくよくある設定だけど、母は早くに亡くなり長姉のソフィーが母代わりにクロードを育ててきた・・・感じかな。母のような慈愛の情を感じたので。彼女のおかげで、クロードが愛おしく思える。
早花さんのこういう役は大好き。常識ある落ち着いた女性、華やかではないけど育ちの良さと品を感じる優しい女性ですね。


エヴァ(沙月 愛奈)
今でいうホストクラブの経営者。この時代にこういう仕事を任されるほどしっかり自立した女性、だけど、この時代なのでバックにちゃんと権力者がいる。今の時代ならどうなんだろ。一人でやるのは大変。シャロンが年を重ねたらこんな感じになるかな?という雰囲気。
酸いも甘いもかみ分けた人生経験豊富な女性が語る台詞が多いけど、その割には若いよね~エヴァもパトロンも。脚本が、組長・専科クラスの役者を想定しているからだと思う。
いま雪組でこのランクを演じられる女性は・・どこか陰のある綺麗なお姉さま系で落ち着いた雰囲気がある方。・・・いないのかな。沙月さんがこの穴を埋めるのね!沙月さんには元気はつらつなイメージがあるのですが、今回のエヴァも、「私も楽しむわよ~あなたたちも、お客様をワタシみたいに楽しませてあげるのよ♪」って感じの明るいマダムで、それはそれでかっこよい姐さんでした。沙月さん素敵なお姉さまになって下さい。


シャルル・ドゥ・ノアーユ子爵(桜路 薫)
マダム・エヴァのパトロン。若い・・ボンボンが事業をやっている雰囲気も漂うけど、台詞は苦労人というかのし上がってきた男のものなんですよね。難役だったと思う。
このシャルルとエヴァは、私の中でこんな感じ→
エヴァ「戦争終わったし、これから楽しく生きるよ!」
シャルル「そだね!わーい」
エヴァ「若くて可愛い男の子たちにちやほやされたらお姫様気分になれる~♪そだ!みんなにこんな気分になってもらう事業はどう?」
シャルル「エヴァあたまいい!じゃさ、仕事ない才能ある男の子たち雇ってあげようよ~支援者(パトロン)ついたら彼らも事業始められるかも~」
エヴァ「それいい!WIN-WINやん、シャルル優しい♪」
・・・というノリで始めた店のように見えた(笑)
いや、そんな場面は全然ないのですが、このお二人にはなんだか明るさを感じたので。
超ポジティブ思考のカップルって思うと、この暗くなりがちな話の中でこのお店がすっごく楽しかったのでした。


という感じで、ストーリーそのものについては、あまり好みじゃないけど、雨というキーワードの使い方とか、台詞にならない感情の動きとか、とても素晴らしい作品です。
これをお披露目にもってくるってどうなの?と思うけれど、望海さんだからかな~と思える大人の作品でした。



Show Spirit
『“D”ramatic S!』
作・演出/中村 一徳

ショーの方は、早霧さんと妃咲さんのさよなら公演のもの。これをベースにかなり新しくなっていたような印象。もとの「S」のほうも1回しかみてないから、あまり覚えてないというの真相ですが、今回の「D」はお披露目らしく、とても明るくスタート相応しい内容に思えました。
望海さんは歌声が綺麗で響くだけではなく、歌詞も明瞭に伝えてくださるので、歌詞に込められた「新生雪組」の意気込みも分かりました。さすが中村B先生!いい歌詞ですね。

真彩さんの歌は良かったと思うけれど、お芝居の時の方が声も綺麗で上手かったように感じたのは、何故だろう。妃咲さんの退団公演でもあったので、娘役トップがもっと活躍していたような気もしますが、今回はあまりなかった・・のかな。ごめんなさい、記憶が曖昧。このショー、望海さんの存在感が凄くて(私の中では)。

大階段辺りも規模は小さいものの、黒燕尾はとてもかっこよかったし、娘役も華やかで良かった(スカートはもう少し盛大に翻してほしいなあ~とは思う)。本公演と同じく、たくさんの人にソロがあって嬉しい!雪組は歌える人が多いと思う。真那さんは安定してるし、煌羽さんは超えに特徴があるからすぐわかる。今回はこのお二人が目立ってました。娘役では杏野このみさんかな?とても綺麗な美声を響かせていた。お芝居もショーも。本公演でももっと歌ってほしい方だと思った。ダンスでは沙月さんが目立ちますね。(下級生はまだよく覚えてなくてごめんなさい。ショーでは目まぐるしく動くのでなかなか特定できないっ)
大御所でいうと、奏乃さんの歌が聞けて嬉しかったですね~梨花さんと常に対ですが、奏乃さんは副組長とはいえまだお若いので、ガンガン踊って歌って欲しいと思います~素敵なオジサマ好き。(真那さんの髭のオジサマ姿も実は好き)

彩凪さんが2番手で、パレードでは小さな羽根を背負っていた。管理職の内側が、トップコンビと彩凪さんだけという少なさ・・梨花さんと奏乃さんが中央付近にいて驚く。
そうそう!全国ツアーらしく客席降りが2回もあって、豪華だった。きっと地方では喜ばれるだろうな~梅田でも大喜びですけど(笑)


ああ、ショーはすぐに書かないと忘れる・・いやすぐに書こうとしたけど、お芝居の方に時間がかかっているうちに忘れてしまったのだ。記憶力の適当さに呆れる。(終演後すぐにメモをとれ!と手帳に書いておこう)

ということで、新生雪組は順調なスタートで船出したように感じました。もうね、財閥系の大型石油タンカーレベル(笑)”客席への攻撃力も高いから空母かもしれない。
次は別働体の彩風さんの「CAPTAIN NEMO」!咲奈さんに永久輝さん、久城さん!と好みのメンバーに、朝美さんが入るんだものね。楽しみすぎる。そして冬の本公演が楽しみです~♪



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hanihani

ネモは、作演出が谷先生なのですが、谷先生なんですよ!!

イケメン無駄遣いとも言えるて、少しジゴロに出しても良かったのではと思いました。
お楽しみに♪
by hanihani (2017-08-31 01:28) 

えりあ

あ、谷先生・・・。ちょっとテンションが・・・
谷先生覚醒する!とか期待してます。日本物にはすごく素敵な作品もあるし、期待しすぎないよう期待してます。
たしかに、ジゴロに相応しそうなメンバーですよね。
by えりあ (2017-08-31 08:09) 

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