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宝塚雪組「20世号に乗って」 [観劇感想(宝塚)]

宝塚雪組「20世号に乗って」
2019年3月28日(木)シアターオーブ 18:30 1階23列上手

DVDが出ないだろう作品なので、見に行った。期末なのに。でも行ってよかった、悔いなし!

古いブロードウェイ・ミュージカルらしく、ストーリーはあまりなくて、テンポと歌で楽しませてくれるタイプの演目。いわゆる軽いミュージカルですよね。もともとの主役はリリーなのかなと思う展開で、真彩さんが大活躍。こういう役が実に似合う。パワフルでエネルギッシュで、歌も芝居も絶品。
そしてその熱量にきっちり対応して、さらに温度を上げていくのが望海さんのオスカー。すごい暑いトップコンビ。望海さんも芝居上手くて、楽しい。最近は悲劇ばかり見てきたので、明るく軽いミュージカルがとっても楽しい。もちろん歌も芝居も絶品。コメディ・ミュージカル似合うやん二人とも。

今回は朝美さんと真那さんがずっと寄り添い3個一。2番手娘役が京さん!大活躍ですよね。そして最後にかっさらっていったのが久城さん。みんな芝居上手いわ。

ミュージカルとして歌とダンスを支えたのが、4人のポーター(諏訪、橘、眞ノ宮、星加)。そして車掌の彩凪さん。ダンスナンバーもいっぱいで、衣装も素敵!セットが変わらないし映像もないのに、場面がちゃんと転換して、とても見ごたえがありました。

観終わってとても楽しく軽快な気分です。映像欲しいなあ・・・CDだけでも出ないかなあ。

201904雪20世紀号.jpg

ブロードウェイ・ミュージカル
『20世紀号に乗って』
ON THE TWENTIETH CENTURY
Book and Lyrics by Adolph Green and Betty Comden
Music by Cy Coleman
Based on a play by Ben Hecht and Charles McArthur and also a play by Bruce Milholland
“On the Twentieth Century” is presented by special arrangement with SAMUEL FRENCH, INC.
潤色・演出/原田 諒

原田先生の潤色作品って、そのままが多い印象。「南太平洋」も元のままでヒロイン風ちゃんが主役に見えた。今回も多分同じでヒロインである真彩さんが主役に見える。比重そのままか?ってくらい。まあストーリー的に、オスカーが騒いで、リリーが振り回すという話だから、仕方ないか。ヒロインの比重もだけど、リリーみたいな寄り添わない娘役というのも宝塚らしくないけど、観ているのはとても楽しかった。歌は歌う人がみんなうまかったし、芝居もメインキャストがとても良かった。間がいいよね。タイミングで笑わせてくれるの。
大満足なので、映像、せめてCDは欲しいです!!

劇中劇が2つあって、どちらも女優リリー・ガーランドが主役で真ん中で大ナンバーを歌って踊っていた。いかにもブロードウェイという感じ。真彩さん上手いわあ。
*劇中劇「ヴェロニク」 ビスマルクとヴェロニクの普仏戦争の話。
*劇中劇「バベット」 マックスが空輸してきた脚本。夫と愛人の間で揺れる女性の話。


オスカー・ジャフィ/望海 風斗
昔は偉大なプロデューサー、いまは4作連続失敗して落ち目の借金抱えたプロデューサー。シカゴでの興行を失敗して、20世紀号でNYに帰る途中。NYには借金取りがいっぱい。この20世紀号でかつての恋人、大女優リリー・ガーラントに出演依頼をして巻き返しを図る‥という話。で彼の苦境からの陰謀からスタート。もう姑息な陰謀が可愛くて。いろんな手段でリリーに契約書にサインをさせようと頑張る。その姿があまりに面白くて涙ぐましい。策を弄したものは全部失敗し、結局はストレートな愛情でリリーを取り戻す。ありがちだけど、リリーがありがちなヒロインではなく百戦錬磨の契約社会アメリカの大女優、オスカーの思惑なんてすっ飛ばしていく。素晴らしい!オスカーだって一癖も二癖もある修羅場をくぐってきた食えない男だけど、意外に純情で可愛い。そこにリリーがほだされた感じもする。結構お似合い。ラストはハッピーエンドだけど、しょっちゅう喧嘩してそうだ。
望海さんはスーツが似合う。この時代のスーツがものすごく似合う。髭も生えてるんでしょ!というほどお似合い。イケてるオジサマが素晴らしく似合う。宝塚スターとしてはどうかという感じだけど、私は好き!髭のスーツオジサマ大好きなので超がつくほど嬉しくて堪能した。
歌も上手いし、芝居も上手いし、コメディの間が絶品。リリーを騙して・・・って計画している実は陰険なのだけど、全然そうは見えず、必死で純粋な少年のような心を持つデキル大人の男という雰囲気が素晴らしい。さすが望海さん、本領発揮だ!
ラストの決め台詞だけが良くわからなくてそれが残念だけど、リリーはそれで決めたらしいから、早口台詞の応酬場面だけど、決め台詞だけはユックリ言ってほしかった・・。
ともあれ、映像や音声が残らないのはもったいなすぎる!!と私は絶叫しました。


リリー・ガーランド/真彩 希帆
さえないダサださピアノ弾きのバイトさんが、プロデューサーに見いだされて大女優に!彼と恋人になり・・・別れた今は大嫌い!という、今ココ状態。1行目の紹介からすると、地味で自信ない女の子みたいだけど、全然違う。女優業は考えてなかっただけで、自信満々で行動している賢い女性。自分の仕事を全うするためには、雇い主にもダメだしする。雇い主を怒らせても、賃金の請求はきちんと(交通費まで!)素晴らしいアメリカ女性だ。 この辺りのキビキビはきはき元気の良いしっかりm、ものを真彩さんが素晴らしく演じてくれて、楽しく笑わせてもらった。大女優になって、大根俳優の恋人と20世紀号に乗ってきたときのバカップルぶりも素晴らしい。それからオスカーの攻撃を楽しそうに生き生きと怒りながらげ対していくのもかっこいい。この先、彼女が賢くオスカーを手のひらで転がしたら、この二人の仲も社会的にも成功するような気がした。まさに20世紀という新しい時代を生きる新しい理想の女性像ですね。真彩さんの元気の良さがぴったりでした。
また劇中劇は2場面ともリリーの場面なので、本当に主演女優として生き生きと美声を聞かせてくれました。どちらの役も、「強い女」なので気力溢れる真彩さんに嵌り役。そりゃ人気も出るわよねリリーさん素敵!とファンの気持ちが分かった。
というわけで、賢く強い女性(ウーマンリブ時代か)の象徴としてのリリー・ガーランド役は素晴らしかった。でもそんな強い女なのに、可愛いの。ブルースといちゃつくバカップルの場面も、オスカーと生き生き喧嘩している場面も、可愛い女なの、そこがさすが宝塚のヒロインですね。
真彩さんのリリーは、可愛らしさや男受けする媚、美貌でのし上がった女優ではなく、歌と芝居という実力でのし上がった大女優に見えました。それが話の筋にぴったりでした。
なんかこの作品見て、真彩さんのファンになってしまいました。かっこいい!


レティシア・プリムローズ/京 三紗
製薬会社の会長本人の大富豪のご婦人。京さんの過去最高のはまり役だと思った。可愛らしいちょっととぼけたおばあちゃまが大変お似合い。まだらボケというのか、一見まともなのだけど、思い込みが間違っていて、そこから発生するトラブル。ふつうのおばあちゃんなら良かったけど、大富豪なので回りが大変。しかし引退しても大富豪だと思うけど、認知症で制限されているのかしら?と思った。上手くすれば少しくらいは寄付してくれそう・・・まあ甥次第ですけど。
この正義感溢れる強い女性の先駆者であるレティシア、オスカーが巻き起こす旋風をれ煽る。レティシアの話にオーエンが嵌り、オリバーが嵌り、オスカーが嵌り、リリーが嵌り、混乱に拍車がかかるの。このちっちゃなおばあちゃまが可愛くて。本当に愛らしい。まだまだ体は元気そうだし、これからもトラブルをまき散らしそうだ。お目付け役の甥夫婦は大変だ。(甥夫婦は跡継ぎなのかしら?甥ウィリアムの兄が後継者の社長で、彼は伯母様の監視役っていう気がした)
ともかくレティシアも十分ヒロインでした。


オーエン・オマリー/朝美 絢
オスカーの宣伝係。飲んだくれで、常にオリバーと一緒に行動。オスカーの信頼が厚い。飲んだくれ手いつ場面も結構あるけど、アル中ではない賢明差がある。まあレティシアにはあっさり騙されるけど、これは仕方ない、車掌を含め全員が騙されてたもの。オスカーとオーエンとオリバーと持ち味が違ってそれぞれの役割や関係がわかるとても素敵なトリオでした。三銃士トリオ3人とも歌が上手くて、綺麗なハーモニーを(面白い曲にもかかわらず)堪能できました。朝美さんは飲んだくれでも、イケメンでかっこよかった。要領の良さと人当たりの良さが見えました。


オリバー・ウェッブ/真那 春人
オスカーのマネージャー。最初誰だかわからなかった妙な髪型で。3人の中ではいつもオスカーに「お前はクビだ!」とか言われているポジション。いつものことらしく、オスカーにそう言われても全然出ていかずクビにもなってないけど。オーエンが要領よく立ち回るのに対し、割と正論を吐いて貧乏くじを引いているようだ。オリバーが三銃士の良心で上手くバランス取れているのかな~と思ってみてました。
ものすごく出番が多くて歌も多い。真那さんは芝居も歌も上手いのは知っていたけど、ここまで出番多くてびっくりした。いい役でしたね~


ブルース・グラニット/彩風 咲奈
リリーの恋人。大変な大根役者でナルシスト。でもリリーはべたぼれ。相思相愛おバカップルに見えて、そのバカップルぶりに笑わせてもらいました。二人の関係は最初から最後までリリーが主導権を握っており、最後はあっさりと捨てられましたね。ちょっと可哀想。めげない性格みたいだから、それほど心配はしてないけど(笑)
彩風さんのこういう役、懐かしい~って思いました。昔こういう若造の役が多かったような気がしていて、なぜか「咲ちゃんらしい役!」とほほえましく見てました。こんなヘタレな大根でかっこよくない役回りなのに(ごめん)。体張って笑いを取る役周りだったので、大変でしたね。
私が見た回、トラブルがあって。ボーイが何かにぶつかってトレイを落としてしまったんですよね。その落ちて散らばったブドウ(?)の後片づけやこぼれたシャンパンを新しく!というのをお芝居の中で自然にやっていて、彩風さんすごいなあと思うのと同時に、ブルースって小さいころからのいい子ちゃんだったんだ~って思えて、ブルースに妙な育ちの良さを感じました。(その後、オスカーもリリーも、ひっくり返って拾われてたブドウ?に対して、ちゃんとそれに合った違和感ない芝居をしていて、さすがです!!)
あまりカッコよくない役だったけど、スタイル抜群でピンクのスーツが似合うところはカッコよかった。ショーでなく芝居でピンクのスーツを着こなせる人なんて滅多におらんわ。さすが彩風さん、素敵。


ドクター・ジョンソン/久城 あす
20世紀号の医者。さすが豪華列車、列車ドクターが常駐してるんだ!このまじめそうなドクター、意外にとぼけた味を出していて、飄々としてた雰囲気が笑える。最後の場面では、全部かっさらって行きましたね。もうドクターを見ているだけで笑いが止まらなかった。あの「いわれた通り一生懸命芝居してます」というぎこちない芝居ぶりが素晴らしい。芝居が上手いわ~と感嘆する。両足をそろえて椅子にチョンと座る姿が、あまりに可愛らしく萌えるわ。(オスカーが椅子に後ろ向いてすねながらチョンと座る姿も可愛くてキュンとなる)。今回ドクターがこんな重要な役回りをするとは!すごい伏線でした。


フラナガン車掌/彩凪 翔
タップ(ポーター)橘 幸
チップ(ポーター)諏訪 さき
トップ(ポーター)眞ノ宮 るい
ポップ(ポーター)星加 梨杏
まとめて。車掌の長いコート姿がカッコいい。さすが豪華列車はイケメン車掌を配してくれるのね!そしてポーター4人のダンス。すごいタップ。いや全員タップの場面もいっぱいあるけど、この4人のダンスが素晴らしい。場面転換は4人のダンス!なのだから。いろいろな機械装置がない時代は、こうやって場面転換をしていたんだな~って思いました。
車掌はあまりセリフや役割もないけれど、ポーター4人組を率いて、場面転換の中心を担っていたように思います。


マックス・ジェイコブス/縣 千
オスカーの元助手で今は売れっ子の演出家。飛行機で先回りして途中の駅から乗り込んでくる。彼の持ってきた脚本「バベット」はリリーが気に入ったようだけど、途中でオスカーのアイデアが入りまくって、妙なナンバーが展開されていた・・。結局どうなったのかしらね?
縣さんはかっこいいんだけど、声が少し通りにくいように感じてしまった。メインの方々(三銃士のトリオやリリー)がかなりよく通る声をしているからかな。頑張ってほしいわ。


アグネス/千風 カレン
リリーのマネージャー。頭よさそうでまじめそうな女性。ブルースのことはバカにしているのが態度に出ている。ブルーズは全然めげてないけど。リリーの良きパートナーという雰囲気で、三銃士ほどではないけれど、信頼感が見えました。


ウィリアム/真地 佑果 &ヒラリー/朝月 希和
レティシアの甥夫婦。伯母様を探して列車に乗ってきた夫婦。説明はヒラリーがやってくれた感じ。あの伯母様相手だと大変そうだね。しっかり者の奥様とおっとり旦那様に見えました。


グローバー・ロックウッド/透真 かずき&アニタ/沙羅 アンナ
浮気中の下院議員さんと愛人、オリバーの作戦のため、オーエンにいちゃもんをつけて部屋を追い出される。オーエンそれ恐喝でアンタ詐欺師・・と思いました(笑)。ロックウッド氏はプログラムではとてもイケメンオジサマなのに、帽子をとったらバーコード頭。うわー! 
アニタちゃんはお色気むんむんで、このカップル、「グランドホテル」を思い出したわ。


<回想・想像>
イメルダ・ソーントン/沙月 愛奈
回想シーンに登場の女優。リリーを雇ったのに、歌の指導をされてしまう可哀そうな方。この場面の真彩さんの歌がまた素晴らしく、その「違ってますよ」といわれるイメルダの歌が微妙でちょうどいい感じ。沙月さんは歌の人ではないけど、下手じゃないけど上手くもないという絶妙の歌でしたね!



ビスマルク/桜路 薫
「ヴェロニク」の主要キャストで、リリーと戦う役。甲冑を着ているのでよくわからなかった。大変そうだ・・。

ロドニー/桜路 薫
劇中作「バベット」の夫役。桜路さんは劇中劇の主役連続だ!こちらは浮気される夫の役だけど、最後には妻に蹴散らされるという・・リリーに負ける役ばかりだ。

ナイジェル/望月 篤乃
劇中作「バベット」の愛人役。若い頼りなさそうな愛人役が似合っていてよかった。リリーは愛人も蹴散らしていたけど。


という感じで、大変楽しく笑って、久しぶりに声出して笑ってしまいました。何度もよ。こういうのもたまには良いですね。雪組はしばらく暗くて重厚な話が続いたから、ちょうどよかった。
笑って楽しくうきうき気分で下のフロアでご飯食べて、ホテルに帰ったらCSでスカイステージ無料放送中。おお!ホテルの部屋がシアタールームだったので、壁一面の大画面で「ルパン三世」の新人公演を見ました。楽しい1日だった。翌日はOSKの「春のおどり」を新橋で見て帰りました。こちらもまた書きます。最近溜まってるわ・・・。





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